合格率の分母について考えてみる(1)

○「7%」の分母
ここで「合格率の分母」というものについて、考えてみましょう。

試験の難易度を説明するために、よく合格率というものが引き合いに出されます。合格率とは、合格者を受験者で割った数字です。当然ですね。

さて、「合格率7%」の試験とは、「100人の受験者のうち、7人しか受からない」試験であり、後の93人は不合格ということになります。

問題は、この「100人」のレベルなのです。

社会保険労務士の合格に必要な学習時間は800~1,000時間であると、どこかで読んだことがあります。この時間数の根拠が、どのようなものから取られているかはわかりませんが(合格者アンケートか何かでしょうか?)、ともかく、客観的に考えても、800時間きっちり勉強すれば合格できそうだな、とは思います。

800~1,000時間。勉強期間を8~10ヶ月程であると考えた場合、1日の勉強時間は概ね3時間となります。

○準備不足の受験生も多い
毎日、コンスタントに3時間勉強するということは、忙しいサラリーマンにとってかなり厳しいスケジュールですが、それでも、ギリギリできないこともない数字です。

それで、「オレは大丈夫!1日3時間くらい、根性でやり抜いてやる!」と意気込んだものの、忙しさのあまり予定通りに勉強できず、一応受験だけしてみようという人は毎年、かなりの数にのぼると思われますが、そうした人も、この「100人」に入っています。

また、会社の上司から「社会保険労務士資格を取れ」と言われ、受験料まで会社が出してくれたのに、あまり学習する気のなかった人や、「友達が受けるって言ったから一緒に受けにきた」というような付添い受験生も、この「100人」にカウントされています。

他にも、「本番は来年!今年は雰囲気だけ味わってくる」とか「受験料払っちゃったから、とりあえず受けてくる」という人達もいます。この種の国家試験というものは、こうした人達も混じっているものなのです。

このような人を除いてカウントすれば、この「100人」であった分母は、半分、いやもっと少数になるように思われます。実質的な合格率は、7%よりも、もっとずっと高いのではないでしょうか。